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一人は皆と、皆は一人と、共に影響しあって、世界は動いていきます。

もう無関心ではいられない、世界の動きを検証します。


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■台湾の命運(3) (1) (2)【2003年6月29日】
TAIWAN パスポート / 中国vsアメリカ / オセロゲーム

先週は、「台湾アイデンティティ」の確立が急務なのだけれども、
2004年3月の総統選挙までに時間がなさ過ぎるというハナシでした。

今回は、台湾が中国に飲み込まれた場合、世界はどうなるかを見てみます。



■TAIWAN パスポート
 

いざというとき、台湾の人々は、日本をどれだけ頼りにできるでしょうか。

1945年、日本は敗戦とともに、50年に渡る台湾の植民統治を
      放棄。
1972年、日本は共産党中国と国交を正常化、中華民国(台
      湾)と断交。
1978年、アメリカは共産党中国と国交樹立、中華民国(台湾
      )と断交。
1992年、韓国は共産党中国と国交樹立、中華民国(台湾)
      と断交。

以後、中華民国(=台湾)は主権独立の国家として28ヶ国と国交を樹立していますが、政治外交的にはかなり苦しい立場がつづいています。

日本でも、台湾断交後は、民間レベルでの人材交流や経済交流などは続いていますが、公的な政治の場での日台関係は途絶えたままです。

前総統の李登輝さんは、私人として日本を訪問することすらできない、というのが現状です。

少し前、台湾問題の資料を集めようと、2〜3の台湾関係のシンポジウムに出席しました。

会場を見渡して、

ちょっと驚いてしまいました。参加者がかなり高齢なのです。若い日に台湾に関係した方々なのでしょうか。台湾問題への日本の関心の低さを、はっきりと見せられたようでした。

渡辺まりなさんの中国茶の本やCMなどで台湾が新たに注目されていますから、お隣の韓国ブームのように、もうちょっと20代が参加しているだろうという期待もあったのですが..。

しかし、米ソの冷戦構造がなくなった現在では、

このアジアで、共産主義vs自由主義陣営の構図はより鮮明になっており、この台湾の持つ戦略上の価値は、今後一層高まっていくわけです。

日本も、台湾有事の際にどちら側につくかをはっきりさせる必要が出てくると思われます。共産主義国の中国を応援するのか、自由主義陣営の台湾を応援するのか。

この9月1日より、台湾発行のパスポートに、国名の「台湾 TAIWAN 」が表記されます。

この自国名表記も、2002年にはさまざまな批判が相次ぎ、一旦中止されたものです。が、少しずつではありますが、独立への準備とその流れは進んでいるようです。

そして、いざというとき、台湾の人々は、現在の日本をどれだけ頼りにできるものでしょうか。台湾の人々の片思いに近い、今の日台関係が変わっていくのは、日本人が「台湾の重要さ」を理解したときだと思われます。


■中国vsアメリカ

中国は、砂ぼこりをあげつつ経済発展の道をひた走り、対前年比%で二ケタ増で国防費増強を行っています。

もちろん、現在の中国は、今のアメリカと戦争したら負けることはよく分かってますから、この5年10年はひたすら国力・軍事力の増強に励むのだろうと思われます。イラク戦でのアメリカの最先端の軍事力を見て、その装備や体制の遅れを痛感している中国軍は、人事刷新と軍備の近代化にやっきです。

やがて軍事大国化した共産党一党独裁の中国と、アメリカとの戦いが始まるとしたら、この台湾問題をきっかけとしてだろうと予想されています。

それは、台湾の独立行動か、または、中国側による台湾併合なのかもしれません。

共産党一党独裁の中国はその憲法前文に、将来の台湾併合を明記しています。

ですから、台湾が独立のジェスチャーをしたと判断したら、中国は台湾を軍事攻撃します。2000年の総統選挙の際にも、台湾海峡に砲弾を打ち込んで威嚇しているとおりです。

そうなったら、アメリカは、黙っていません。

アメリカは「台湾関係法」を持ち、台湾へ防衛武器を供与し、台湾の人々の安全が脅威を受けた場合は、大統領と議会は「適切な行動を決定する」と、台湾防衛の意思を表明しています。自由主義陣営の台湾を見殺しにはできないわけです。

こうした台湾の持つ意味の大きさから、最近、アメリカは台湾への兵器配備を計画より前倒しにする配備を決めています。

もちろん、中国側は、台湾海峡を挟んだ福建省に、台湾向けの短距離・中距離ミサイルを350機配備し、毎月増加させています。

台湾の前総統・李登輝さんが、2期目に入ると独立を色濃く表現していったのを警戒して、現総統の陳水扁総統も、もし2期目に当選したなら必ず動きがあると警戒しています。

また、来年の3月まで、中国としてはあらゆる手を使って陳水扁総統の再選を阻む動きに出ると予想されています。


■オセロゲーム

台湾が中国に取り込まれた場合、どんな影響があるでしょうか。

まず、経済水域の点でも、またシーレーンの点でも、また経済的、軍事的にも日本は不利になります。また、中国投資を台湾と一緒に行っている人々も困ります。

それ以外に、

東南アジアの勢力地図は一気に塗り変わってしまいます。というのも、東南アジア各国には華僑がいるからです。

世界には、中国人が3タイプいます。つまり、共産党一党独裁の中国人、華僑、反共産主義の中国人というわけです。

もし、台湾が共産主義一党独裁の中国に飲み込まれた場合、東南アジアにいる華僑たちは、好むと好まざるとにかかわらず、中国の顔色を伺わざるをえなくなります。彼らは台湾を経由してかなりの経済活動をしていますから。

そして、華僑たちは各国でその国の経済を握っていますから、各国の政治家も、華僑の意向=中国の意向を無視できなくなります。

結局のところ、東南アジアは中国がイニシアチブを握る一大地域になっていくということを意味しています。

ですから、東南アジア諸国にとっても、台湾の動向は見逃せない問題なのです。

今後、国の独立を保てるかどうか、それとも、中国の属国的な位置付けで生きなければならないか、です。

これは、中国が自由で民主主義的な政治を行い、軍事衝突ではなく、周辺国と仲良く貿易していける国なら問題はないのですが、中国が軍事力で問題をねじ伏せようとするかぎり、また、共産主義一党独裁を手放さないかぎり、世界は安心できない問題だからです。

さて、台湾の人々の苦境はまだ続くようです。

揺るがない日米同盟があり、よく中国をけん制できるなら、それをてこに台湾が独立していくということも、ひとつのシナリオとしてありますが、

それには、日本での台湾擁護世論の高まりが必要でしょうし、中国に媚びる今の日本の政治では望み薄ですね。
<Rei>

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