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一人は皆と、皆は一人と、共に影響しあって、世界は動いていきます。
もう無関心ではいられない、世界の動きを検証します。


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■中台関係、2002年アツイ夏 【2002年8月9日】


いま、中国と台湾の関係に動きが出ています。台湾関連の会合が東京で開かれましたが、その中でインターネットで参加した台湾の陳総統が、独立を意味する「国民投票」へ言及したことは、いままで摩擦を避けてきた台湾の戦略の変化として注目されています。この8月25日に東京で開かれる2つ目のシンポジウムに、中国は黙ってはいないでしょう。介入の動きがでていると、産経8/4付けで伝えています。中国は、先にも台湾海峡にミサイルを打ちこんで台湾の民主選挙を威圧したりしたから、ちょっと注意してみていたい。

中国台湾の専門家ではない、ごく一般の日本人にとって、台湾はどう見えるでしょうか。長い目で見れば、台湾は1国としてのアイデンティティーを確立して、民主主義と自由貿易を標榜する国として独立を果たし、国際社会に正式に登場していくことになってほしい、と願う日本人は多いのではないでしょうか。

台湾は、この中国を刺激する会合2つをなぜ東京で開催するのでしょうか。それは、当然日本の支援を求めつつ、自由主義陣営の国際社会にアピールしたいという思惑があるようです。さて、この事態に、日本はどう対処するのでしょうか。

これは、20世紀日本の置き土産的な問題を含んでおり、避けては通れない問題のように思われます。

ご承知のように、台湾は日本が統治を行った地域の中でも、かなり成功した地域だといわれています。よく住民を啓蒙し、社会インフラの投資を行い、人材を育てることが比較的うまく行ったと。そのため、今でも親日家が多い。

日本撤退後は、中国大陸から中国共産党に敗れた国民党と一派が台湾の住人を治めるような政治環境のなかで、次第に台湾人としての国民の自覚を高めてきつつあります。そして、画期的なのは、台湾では1996年に民主的な選挙により自分たちの総統を独力で選出し、政治的には中国共産党の1党独裁政治とはまったく対極の自由で民主的な政治政体を実現していることです。

台湾には、すでに独自の自覚を持った台湾人という国民が存在しています。独自の政府も機能しています。経済も自由主義陣営の一角として機能しています。共産党中国がいくら台湾は中国領だと主張しても、ゆっくり時間をかけるほど、台湾は台湾としての国柄をはっきりさせていき、交じり合うのは不可能になるだろうと思われるのです。

誰でも、言論の自由は欲しいですから、いまさら1党独裁の国に併合されたいなどとは思わないでしょう。しかし、急いでは、中国の声高な原則論とまっこうからぶつかることになりますから、慎重に慎重に行かざるを得ない。こういう場面でこそ、政治指導力がものをいう。そういった中での、今回の台湾の「国民投票」発言なのです。

日本が、台湾と国交を断絶して共産党体制の中国と国交を結んだのは、田中角栄による日中国交正常化でのことです。それ以来、台湾とは正式な国交はありません。民間交流があるだけという、変則的なことになっています。それは、中国が台湾を自国領だと主張しているから、中国大陸側と国交を結ぶには台湾を切らざるを得なかったという事情があります。

が、昨今の中国共産党独裁の中国大陸の動きを見ていると、中国は20年たってもとても信頼できるパートナーにはなり得ていないように思えます。なぜか中国の潜在的な市場価値のみが取り沙汰され、全面に出ているように見えます。お金に目がくらんだ、というヤツですね。

日本は、親日的な、民主的・自由陣営の台湾を切り、共産党1党独裁国家の中国を取ったのです。このツケは、共産党独裁の中国の言いなりになって台湾を見捨てるのか、それとも民主主義・自由陣営の国家の仲間として助けるのか、という課題となって今後も絶えず噴出することになるだろうと思います。

その間、台湾にはぜひ耐えて、国力をつけ国民としてのアイデンティティーを高め、国際社会の信頼を得て、独立を目指してほしいものだと思います。

しかし、考えてもみていただきたいです。ODA(政府開発援助)もカードに使い、親日的な、民主的・自由陣営の台湾を切ることなく、共産党中国と渡り合う手はないでしょうか。中国自体は、灰色のまま結論付けずにそのまま曖昧にするのはよくやる手なのですから、日本ももっとしたたかに民主化を要求することだってできるはず。欧米の対中国投資に乗り遅れるのを気にして、戦略なく2者択一のワナに嵌まってしまったのではないでしょうか。困ったときは第3の道を探せというように、困難脱出法の定理があります。今からでもこの手は使えるはず。日本の政治家のお手並みを拝見しましょう。 <Rei>

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