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21世紀以降の社会の仕組みを支える最先端技術がずらり。
技術を使いこなす智慧の目が問われる現状を考察します。
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■ミネラル革命(3) ⇒(1) (2) (4)(5) (6) (7) 【2003年2月23日】
日本の健康保険制度の盲点 / 1兆円規模の業界 / 何に、どう効く
■日本の健康保険制度の盲点
ミネラルの話に入る前に、日本の現状を見ておきたいと思います。もうちょっと、お付き合いくださいね。
先週は、アメリカには、国単位での健康保険制度がないために、健康に対する自己責任の考え方が浸透しているという話でした。
一方、日本はどうかといえば、
「もし、病気になっても安価な費用で十分な医療が受けられるようにする」ことを目的に、国民全員加入健康保険制度を採用しているわけです。日本では、個人が病気をすると、基本的に個人負担は少なく、国から病院に費用が支払われる仕組みです。
お金が払えないのを理由に、医療が受けられない人が出るのを防ぐ意味ではとても有効な制度だと思います。安心して生活し、病気になったら病院に行けます。
が、この日本の健康保険制度には盲点があるわけです。
日頃健康に気をつけて生活し、健康維持のために投資している人は病気になかなかなりませんが、そういう健康維持に努力する人の健康保険料が、結局のところ病人の治療費に使われているからです。
つまり、国民1人1人を頭数で見て、一律にその収入状況に応じて保険料を国に払い込むわけです。1人1人の健康への努力を勘案してはいませんから、病気をしない人は不満がたまっていくわけです。
というのも、特に成人病は「生活習慣病」といわれるように、その人個人の生活意識と行動によって引き起こされるものですので、第一原因は本人にあります。そういった人の医療費を、健康な人の保険料でまかなうのはおかしいという声もあるのです。
生活習慣病にかかる人の保険料が高く、健康で病院に行かない人の保険料を安くするとか、考えてバランスを取ったら、この制度ももっとすばらしく運用できると思うのですが..。
健康度に応じて保険料に差をつけるようにしたら、日本人ももっと自分の健康に責任を持って投資するようになるのかもしれませんね。特に高年齢者の医療費負担がバカにならない金額なわけですから、日本でもオシリに火が着いている問題になっています。
年々増えつづける医療費負担を減らしていくには、最終的には個人の予防的な健康投資への教育が必要なのだと思われます。
つまり、毎月の収入の中から、一定額と一定時間を健康のために使うことが求められているというわけです。
これは、ある面で、会社の社長さんや組織のリーダーの人にはよく分かる話なのです。会社や組織を預かる責任上、当然やるべきことの筆頭にあげられていることでもあるからです。多くの人の人生に責任を持つ以上、そう簡単にトップが病気で倒れるわけにはいかなくなるからです。
日本の厚生労働省でも、こういった高齢化社会の医療費高額負担や薬害などに代表される医療問題に取り組まざるをえないわけで、『健康日本21フォーラム』をスタートさせ、セルフメディケーションを主張するようになってきています。4月から始まる医療費負担の本人負担増加も、こうした背景があります。
■1兆円規模の業界
国がらみで健康政策を進めるアメリカですが、実際のところ、人々はどのくらい栄養補助食品のサプリメントを摂っているでしょうか?
アメリカの政府系サイト、連邦食品医薬品局(FDA)のページなどを見てみると、グラフ資料が出ていました。
それによると、1990年にはすでに栄養食品市場は約35億ドル=約3,900億円規模、1996年には倍の63億ドル=7,800億円規模に膨らんでいます。資料が古いので、現在ではもう1兆円規模になっているのではないでしょうか。
アメリカ人2億1千万人のうち、通常の食事と一緒に、毎日か時々、栄養補助食品としてサプリメントを摂る人は、6,000万人いるといいますから、およそ国民の30%が何らかのサプリメントを生活に取り入れていることになります。
この数字が大きいか小さいかの評価は分かれるところです。
ですが、今後も栄養学者やドクター、生物学者などの専門家からの栄養に関する報告と、それに伴う教育が広がるにつれ、食生活の改善と栄養補助食品の利用は増えつづけていくと思われます。
一方、日本では、
健康食品業界とひとくくりされている統計では、2002年に1兆円規模に達しています。(アメリカの市場構成と同じかどうかは不明です。)漢方薬の市場規模は約5,000億円、これとは別の医薬品業界は7,000億円規模で、1998年ごろに健康食品業界が追い抜いたといわれます。
しかし、今まで日本で健康食品というと、マスコミに取り上げられてブームになって一時的に消費が伸びる健康食品がかなり多く、紅茶きのこ、霊芝、アガリクス、コラーゲン、プロポリス、イチョウ葉、キトサンなどなど、一つ一つの商品の市場は不安定なものが多いのです。
何々に効く、といわれるとそれっと一斉に買いに走る日本人の特徴がでています。
■何に、どう効く
人々が健康食品を止めてしまう理由のほとんどが、その製品が効いているのか、効いていないのかわからないのに、値段が高いことにあると思います。
「当社製品を90日間お試しください」などというセールストークは、3ヶ月続けたらそれなりの効果が出てくる人が多いですよ、効果が出ない人もいますが..。ということなので、効果なしで3ヶ月健康食品を摂り続けられる人は、辛抱強いかその製品にほれ込んでいるかでしょう。
ほとんどの人は、「私は何々で〜〜が直った」式の経験を聞いたりして、「何々に効く」といわれて買いますから、効果がすぐ出ないと、飽きてしまいます。そして、自分の体質には合わない製品だと自分を納得させて、次の製品に移っていくというわけです。
自分の生活パターンや食生活の改善までを含めてトータルに考えるより、手っ取り早く効果が欲しいわけです。
しかも、日本では、健康食品、栄養補助食品はあくまでも食品に分類されていますので、その薬効は表示できません。「何々に効果がある」とは説明できないわけです。せいぜい、「1日3回何粒程度を、何ccを目処にお召し上がりください」、ぐらいしか消費者に言えません。
今後、こうした健康食品業界がさらに安定して大きくなっていくには、その製品の健康機能と個人の体質との関係が科学的に明らかにされることが急務なのだと思います。
そして、分かりやすい教育がされて、人々の理解が進まないと、消費者は何を基準にその商品を判断していいか分かりませんし、いつまで経っても、一過性のブーム商品に効果を期待して人々が群がるマーケットの域を越えることはできないようです。
食生活の改善を通じて、個人の健康状態を改善させることが可能になるような、「証拠に基づいた医学(Evidence
Based Medicine)が可能になれば、健康機能を持った健康食品の市場は安定してさらに発展していくのだと思われます。
この点、アメリカではどうしているかといえば、食生活を見直すために、まず正しい栄養知識の理解に力を入れ、一般向けに広く情報を出す方法を取っています。
アメリカ政府系サイトでも、基本的な栄養情報から、各栄養素の情報、専門家の最新報告、栄養補助食品の見分け方、身体の具合が悪くなったときにどうするか、老化や長生きのための報告、子どもと摂取薬物の影響、女性の健康、50代からの栄養、などなど。さまざまな情報を出し、健康と栄養について一番新しい情報を得るホットなサイトにしようとしているようにうかがわれます。
●連邦食品医薬品局
●アメリカ保険社会福祉省
来週は、いよいよミネラルの話へ! お待たせしました、お楽しみに。
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