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21世紀以降の社会の仕組みを支える最先端技術がずらり。
技術を使いこなす智慧の目が問われる現状を考察します。
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■ミネラル革命(1) ⇒(2) (3) (4) (5) (6) (7)【2003年2月10日】
変化する人体 / 食物連鎖の頂点 / 1日28品目
■変化する人体
コンビニで手軽にビタミンなどのサプリメントを買う時代です。お宅では、食事のほかに市販のタブレットや飲料を摂っていらっしゃいますか?
こうした、通常の食事以外に、栄養補完物を体内に取り入れることに、若い世代ほど、また栄養や健康に関心のある方ほど、すでに違和感はなくなっていると思います。
えーっ、普通に生活していて食事以外に錠剤を飲むなんて、日常の食生活が偏っているからでしょう。家庭生活と、基本の食生活を再検討するのが先でしょう。それに、健康食品業界が不安を煽っている面もあるんじゃないですか。
こう感じる方も多いと思います。と同時に、こういった今までの考え方を、古く感じる方もいます。
食事って、肉体を持つ人間が活動するのに必要な栄養素のうち、体内で再生産できないものを外から取り入れる際の媒体となるものでしょう。というわけです。
SFの近未来ものや宇宙へ出て行く未来の地球世界では、食事はタブレットをポイと口に放り込んで終わりにするか、液体をストローで吸うというシーンが出てきます。その時代には、人間の口はもっぱらしゃべるために使われ、食物を歯で噛み砕いたりしないために、あごの骨格が小さく逆三角形の顔となり、歯も少なくなると予想されています。
食事や食事を中心とした人間的で豊かな時間を楽しむといった、スローフードに共感する人々の対極にある世界なのかもしれません。
実際のところは、日本人の歯の数もこの数十年の間にはっきりと減ってきており、親知らずが生えてこない方々も多く、あごが小さくなっているという変化が指摘されています。今の70代と、10代20代の世代間では、食事の感覚も違っていて当たり前なのでしょう。今後も噛む力は弱くなっていくわけで、必要な栄養素をいかに体内に摂り込むか、には今後さまざまな創意工夫が求められていくのです。
また、未来志向派の意見として、動植物の生命を奪う食事は冷厳な事実とはいえやはり残酷である。できれば他者の生命をできるだけ奪わないで栄養を補給できるよう、人類は研究していくべきだ。という声もあります。
この、500年、1,000年単位で静かに深く進む変化によって、私たちの肉体も変わりつづけ、意識も変わり続け、日常生活も文化も変化していくように思います。
タブレットや飲料、機能性食品で栄養の半分をまかなう時代も、ほどなく到来してくるのではないかと思われる昨今なのです。
■食物連鎖の頂点
私たちは地球に生まれ育っています。ですから、この肉体を構成する要素は、地球にあるものでまかなわれ、110個まで発見されている地球の元素(超アクチノイド元素を含める)が使われています。
肉や魚、野菜、果物、穀類など、さまざまな栄養素を食事で摂り入れますが、中でも特に野菜からは、地中から吸い上げたミネラル類や、生成したビタミン類を多く補給してきました。
つまり、地球の金属類を、そのままでは体内に吸収できないので、植物に一旦吸収させて、その食物連鎖を使って人間が体内に摂り入れてきたわけです。その意味では、野菜は金属を摂り入れるための媒体だといえるわけです。
あの、歯ざわりや食感、香り、味などを楽しんでいるさまざまな野菜にも、ほうれん草は鉄が多く含まれるとか、にんじんはベータカロチンが多いなどの個性があります。それで、健康を保つには、多種類の食物をまんべんなく摂り入れることが奨励されているわけです。
今、この地球の食物連鎖に黄色信号が灯っていることを、多くの専門家が発表しています。環境ホルモンの影響などもそのひとつですが、他にも、今後各国で対応策を迫られる問題があり、日本でも、今年あたりから、もっと一般に注目されていくと思われる問題があります。
■1日28品目
少し前まで、(旧)厚生省は日本人の健康生活の目標として、1日28種類の品目を食べましょう、といっていました。
どなたか、これを実践している方はいらっしゃいますか? 私は、これをやろうとして、自分の食生活パターンと食費と費やす時間では達成できないとあきらめたことがあります。
28品目を食べようとすると、けっこうなお金と時間がかかるのです。調理時間を節約しようと外食にすると高くつきます。それで自分で作ろうとすると、買い物時間や調理時間、実際に食べる時間、もちろん材料費もかかってしまいます。
この1日24時間のうち、何時間を食事にかかわる時間とするのが適当か、という問題でもあるかと思います。
家族構成やライフスタイルによりいろいろでしょうが、独身の会社員だとこんな感じでしょうか。仕事に10時間、睡眠に7時間、生活にかかわる時間(洗面風呂・掃除・洗濯・食事&買い物)に3.5時間、自由時間(スポーツ・休憩・趣味・学習・他)3.5時間。
食事時間の長さで見れば、動物は起きて活動する時間のほとんどを食事時間に費やしています。
たとえば、コアラやパンダは特定の葉のみを食べますが、その葉の消化率が低いために大部分を排泄してしまうため、必要な栄養を摂取するためには大量の葉を1日中食べて過ごし、食べ終わると眠ります。まるで、食べるために起きているかのようです。ゾウも、あの巨体を維持するには1日大量の葉や枝を食べる必要があり、食べる以外の時間は移動時間がほとんどです。
また、人間も、戸外でキャンプをすると、炉を作って火を絶やさないよう気をつけたり、その火でラーメンやカレーを作って食べたり、それだけで楽しいのですが、実態は、朝から晩まで次の食事をどう準備するかを考えて行動していることに気づかされます。文明の利器を使わないキャンプにするほど、次に「食べる」ことが1日中頭を占め、行動を縛っていく問題になるからです。
文明社会というのは、人間が毎日の食事にかかわる時間を短縮して、他のことをする時間を作るように発達してきたともいえるほどだと思います。
1,000年以上前に王朝文学が花開いてはいますが、食事の準備や生活維持にかかわる仕事は他の人々がしてくれたために、本人に自由な時間ができているという条件があるわけです。
このようにみても、誰か他の人が替わってやってくれるか、その時間をお金で買うかしない限り、食事にかけられる時間は増えていかず、今後も減る傾向にあります。その短い時間の中で、どうやっておいしく、効率的に、栄養を満遍なく摂っていくか、が先進国日本に住む私たちの現在の姿なのではないでしょうか。
来週は、アメリカで火のついた健康ブームの発端についてふれたいと思います。お楽しみに。
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