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もう無関心ではいられない、世界の動きを検証します


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■どう見る、イラク戦争(1))(【2003年3月31日】
解説の前提 / 政治の季節 / 大義名分 / アメリカの理由 / 焦る軍 

■解説の前提


このイラク戦争をどう見るかについて、世界も日本も賛否両論激しく対立
しているように見えます。

当コラムも、「智慧コラム」と銘うち小論を世に発表していますので、
この戦争をどう見るかについて、感じるところを表明する必要があると
思い至りました。

「智慧コラム」と標榜する通り、
単純な反戦主義の立場も、単純な好戦主義の立場も取りません。

少なくとも、この戦争を智慧というフィルターを通すとどのように見えるか、
また、どのようなポイントが浮かんでくるか、世界の今後はどうなるか、
という観点を踏まえて、精一杯アプローチしたいと思います。

というのも、戦争は、さまざまな観点から総合的に見ないと、
なかなか正しい判断は下せないものだと思うからです。
一つの視点から戦争をどうのこうの言っても、ほとんどが的外れに終わりますし。

軍事というものの評価は、なかなか、同時代の人が歴史的な評価を下すことは
できないものですから。

戦争は現在進行中ですので、以後の経緯は、ずれる可能性もあり危険ですが、
緊急の特集としておつきあいくださいませ。


■政治の季節

国際連合の安保理も機能停止に陥り、イラク戦争が始まって11日目です。

賛成、反対、いろいろな意見があると思いますが、

こうした大多数の人を巻き込んで賛否両論が激しく対立するときは、まさに歴史が動いていくときなのだと、まず、知っておくことが大事なのではないかと思います。

今までになかった事態=「独裁者の生存と独裁政治を許さない、先制攻撃でつぶす」戦争=に遭遇して、賛成とも反対ともお互いに納得しかねているからです。

いままで、人間は、数え切れないほどの戦争をしてきましたが、近代国家の概念ができて以来、この理由での戦争は初めてだからです。今後も、アメリカという国の信頼性をどう見るか、侃侃諤諤の論争となっていくと思います。

ですから、固唾を飲んでイラク戦争の推移を見つめる人々がいます。それは、独裁的な専制政治をしているリーダーたちです。

金正日総書記しかり、中国の共産政権や、ベラルーシやアフリカなど小国で独裁政治をしているといわれる政治家しかり、じっとこの戦争の行方を見ているはずです。次は、自分の番か..と心配ですから。



■大義名分

国連の安保理が空中分解したのも、各国で連携した反戦デモが行われるのも、この戦争にみんなが納得するだけの大儀名分が確立していないと感じているからです。

今回の戦争に必要な大義名分は

●イラクの核兵器開発の確たる証拠を見つける
●フセインとアルカーイダの因果関係を証明する

でしょうが、限りなく黒に近いグレーのままに終わり、はっきり証明するまでにはいきませんでした。
証明は難しいとしても、

●国際連合の意見をまとめて、世界各国の合意を取り付ける
●国際世論を見方に付ける

ことも、フランス、ドイツ、中国、ロシアなどの思惑で、まとめることができませんでした。

こうした中でアメリカは開戦に踏み切ったわけです。



■アメリカの理由

そこまでの反対を押し切って開戦するには、それなりの理由があるはずです。

日本のマスコミや他の論調を見ていても、アメリカの開戦理由を、9.11以後の対テロだとする論調が多いようですが、ちょっと単純すぎるように思えます。世界貿易センターへのテロ自体悲惨なことですが、これだけで戦争まで行くのでしょうか。行くのがアメリカだ!、という説が多いのですが。(笑)

日本ではどのマスコミも報道しませんが、9.11以後、アメリカ国民が受けたテロへの恐怖感は、かなり大きいといいます。ガスマスクが売り切れたり、人々はテロの脅威を日常生活レベルで感じているようです。9.11も単発で起こっている事件とは考えられていないようです。

大きな出来事を拾ってみると

・1991年、湾岸戦争、クウェートに侵攻したフセインの軍を連合国軍が追い返しました。    
 アメリカはパパ-ブッシュ大統領でした。
・1993年、アメリカ大使館爆破、世界貿易センタービル地下駐車場爆破が起こっています
・1993年、上記事件の3ヵ月後には、パパ-ブッシュ大統領の暗殺未遂事件が起こっています。
     これに対し、クリントン大統領は、イラクへミサイルを打ち込み報復しています。
・2001年、9.11に世界貿易センタービルなど同時テロ爆破

これら一連の事件の裏には、フセインとアルカーイダなどのテロ組織がいると、アメリカは睨んでいる
わけです。状況証拠はあるけれど、確たる証拠はつかみきれていないわけです。

これらの経過から、もう許さない、といって

・2003年、息子-ブッシュ大統領がイラク戦を開始

しているように見えるわけです。この経過から、ブッシュの私怨戦争だと見る見方もあるようです。

果たして真相は? 分かりませんが、被害を受ける側の直感はだいたい当たっているものだという説もあるようですから、この辺が当たらずとも遠からずではないでしょうか。



■焦る軍

開戦は2003年3月20日午前11:30ごろ、アメリカが40発のトマホークや他、ミサイルを打ち込んで始まりました。軍事力の点でアメリカ有利は動かないので、いかに被害を少なく終結するかです。

開戦後、ほぼ毎日CNNを見てますが、開戦1日、2日で、もう地上戦が始まったと言っていました。

普通、近代戦は、

ミサイルから始まり、空爆でかなりの要所を破壊して、情報通信網を分断して、相手軍の統一的な指揮命令系統を分断して、各グループを孤立させて、それから地上軍を繰り出していくのが定石かと思います。

1日、2日で地上戦に入ったということは、アメリカ軍が焦っているからです。

焦る理由は、

●国連査察と安保理決議を待って、開戦がぎりぎりまで遅れた
 砂漠のイラクでは5月には日中50度にまで昇り、日中戦えなくなる、兵士が疲弊するので
 4月中には終戦結果を出さざるをえない

●大儀名分がないので、早く終戦結果を出し、人道援助に切り替え、国際連合に花を持たせて
 終結し、イラクを健全な民主国家にして、「結果よし」としたい

のだと思います。 
  
 <Rei>

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