

【 イスラムのゆくえ 】
序説
第1部
イスラム国寸描
「ユーラシア異変」
「イスラムとの遭遇」
第2部
文明の概観、経緯、特徴
「イスラム文明拝見」
第3部
文明の盲点
第4部
文明の今後 |
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2004年の年間テーマ【 イスラムのゆくえ 】
複数の視点と切り口から、このイスラムの行方に迫ってみようと思います。
1年を通して読んでいただくと、年間テーマが浮かび上がるように
してみたいと思います。
序説
「ユーラシア異変」
「イスラムとの遭遇」 第1部 イスラム国寸描 1〜3月
「イスラム文明拝見」 第2部 文明の概観、経緯、特徴 5〜6月
? 第3部 文明の盲点 8月〜
? 第4部 文明の今後 10月〜
の括りになるよう書く予定ですが、配信月など変わることも..。
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■ユーラシア異変(1) 【2004/01/26】
ユダヤ人の移動 / 溢れ出る中国人 / ソ連崩壊の意味
イスラム圏を各方面から見てみよう、という年間テーマの第1弾です。
まずは、大きな流れをつかんでみたいと思います。
バックナンバー
■ユダヤ人の移動
ここ1年程、別々の時期に小さな速報で、こんなニュースが載っているのに目が止まりました。
・各国ユダヤ人のドイツ移住が毎月1万人を超えるペースで増加している。
・シベリアへ中国人が入り込んでいる。
何やら、ピンと来るような..
パズルの最後のピースがはまったような気がしました。ユーラシア大陸で、静かに民族移動が続いていることを伝えているからです。
各国に散らばるユダヤ人の中で、旧ソ連が解体した後で独立した中央アジア地帯の小イスラム国家群から、移住者がコンスタントに出ているというのです。
しかも、イスラエルへの帰還移住者数より、何と、ドイツ等のヨーロッパへの移住者数が多いと伝えています。
寄りもよって、どうして、今更ドイツに移住なの?と思いますが、
彼ら移住組は、先行き不透明で未来の読めないイスラエルへの帰還に希望が持てず、ホロコーストの贖罪のためにユダヤ人移住枠を設けて積極的に受け入れているドイツを選ぶ家族が多いのだとか。
何か、むしろ、不倶戴天の敵のようなドイツに移住することを、民族の復讐を果たしたように感じたり、何か誇りに思うような行為だと感じるメンタリティーもあるらしいのです。
毎月1万人以上で、年間12万人程度が西へ西へと移動しています。もちろん、イスラエルへの移動も引き続いています。
なぜ、ユーラシアからユダヤ人が移動するか、ですが、
中央アジアのイスラム小国家内に住む彼らユダヤ人とイスラムの対立の激化から逃れようとしているわけです。
■溢れ出る中国人
一方、シベリアは
もともと、少数のモンゴロイド以外はいない、ほぼノーマンズランド=誰も住まない土地でした。
そこへ、旧ソ連時代にはシベリアへ中央アジア系住民の移住を積極的(?)強制的にしていましたが、ソ連解体とともに、人々はシベリアを去りはじめました。つまり勢力版図が小さくなっているわけです。
旧ソ連に代わったロシアは当然国力が落ちて縮んでますが、それに呼応するように、中国人がシベリアへと群れをなして入って来るので、非常に警戒しています。
というのも、国境線が長すぎて警備の意味をなさないのと、中国人は国境があっても、法律があっても、ワイロで済ませますから怖いものがありません。ほとんどフリーパス状態です。
なので、ロシアはこれに手を焼いて、中国人の増加に神経質になっていますが、いまのところ効果はないようです。
そうして手をこまねいているうちに、今後はシベリアにかなりの数の中国人が定住していくのだと思われます。
入り込む中国人の仕事は、いまはビジネスです。彼らはもともと商売の才のある人々ですから、国境からシベリアへ商品を運び、そこで商売をして、定住して、家族をつくり、増えていくだろうと思われます。
こうして、いま、ユーラシア大陸では、ロシアが縮み、静かに西へ、西へと民族の移動が進んでいるというわけです。今後10年、20年経つと、民族分布は今とは違っていくのでしょう。
■ソ連崩壊の意味
このユーラシア大陸が動く直接の発端は、旧ソ連の解体だと思われます。
1989年に旧ソ連が解体したあと、何が起こったのかですが、
ユーラシア大陸では、ソ連解体後のイスラムと中華の勃興が、はっきり見て取れます。
中でも、イスラム圏は
アフリカから中央アジアまでの勢力版図を誇る一大文明だった時期があったにもかかわらず、
18、19世紀の西欧の近代化の動きとぶつかり、イスラム圏は近代化できずに、西欧の政治、経済システムに組み込まれて負けてしまい、旧ソ連にかなり組み込まれてしまいました。
現在の中央アジア一帯というのは、こうしたイスラムのオスマン帝国の北辺地域だったわけです。
旧ソ連へと取り込まれていた、こうした以前のイスラム地域が、ソ連崩壊を受けて、元のイスラム中心の国家へと復興しようとしているわけです。
そうして、イスラムが自己主張し始めて起こってきたのが、ユダヤ教徒、キリスト教徒など他教徒との対立なわけです。
ある意味で西洋文明の1つの終点だった、ソ連の共産主義体制が崩壊して、イスラムが復興してくるというのは、歴史の流れから見ても、当然起こってくる出来事なのだということだと思います。
このイスラムの復興、近代化が、世界各国の頭痛の種になっているわけです。
来週は、イスラム化する世界を見てみます、お楽しみに
(Rei)
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