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■スカパー三昧で見えたこと
【2002年7月1日】

地上波テレビはどのようなかたちで生き残るか?


サッカーW杯の試合をストレスなく見ようと、去年の暮れにスカパーに入りました。

見たい試合は再放送も数回あり、ベンチの監督や控えの選手などを映すチャンネルあり、ハイライトシーンを編集して見せるチャンネルあり、解説人も多様で、リモコン片手にいろんな角度から堪能しました。

その間、地上波放送のチャンネルは一度も見ませんでした。これは、今の地上波テレビのあり方に黄色信号が付いているということではないでしょうか。

スカパーに入ったのは、単にサッカーW杯を堪能したいからで、とりあえず40ほどのチャンネルが見られる無難なパッケージプランを選んだのです。友人は、そんなにチャンネルがあっても、テレビを見る時間なんてないじゃないの、と否定的でしたが。

ところが、これが、けっこうハマッています。

CNNインターナショナル、BBCワールド、ウサマ・ビンラーディンのビデオを流して一躍注目されたカタールのアルジャジーラ放送、FOXテレビ、動物専門チャンネル、ディスカバリーチャンネル、などなど。各国の製作者が作って世界に供給しているものですが、その多様さが新鮮で、目が離せない。

国内のニュースで伝える海外の出来事は、どんなに大きくとも基本的には他人事だから、さらっとしてしまいがちですが、そんなときは、さっそくスカパーでいくつかのチャンネルを流してみることに..。

しばらくすると、解説番組も組まれ、その国の視聴者なども参加して意見を言ったりするので、興味深い。鵜呑みにはしないまでも、いろんな感じ方をする人々や国があると知るだけでも収穫だと思えるからです。

それに、アフリカや中東、南アメリカ大陸などのニュースは、日本になかなか紹介されないから、実際その国の人々がどう感じているのかなど、1日本人レベルでは掴みようがないものです。特派員の説明に依存せざるをえない状況が続いていたのですから。

アメリカの世界貿易センタービル爆破テロが起きたときも、もしスカパーに入っていたら、もっと臨場感のある情報がほぼ同時に、そして各国の反応も、人々の多様な情報もかなり詳しく見られたはずで、今でもかなり残念な気がしています。

貧しいイスラム国が、宿敵ユダヤ人を多数受け入れてなおかつ繁栄を誇るキリスト教国アメリカに嫉妬してテロを起こした、とされますが、中東のイスラム国が、実際どんな風に暮らしているのか、街の様子、人々の様子など、私はカタールにあるアルジャジーラ放送を通してはじめて垣間見ることができました。

日本国内で中東の映像が映るときは、ほとんどテロや戦闘場面などに限られます。しかし、人間が生きている限り、平凡で穏やかな日常生活があるはずで、テロや戦闘は彼らにしても非日常の出来事であるはずです。

リポーターのバックに映る街の様子からは、そのリポート情報以外にも多くのリアルな情報が直接得られます。画面に映る建物、行き交う車や人々、穏やかそうな街の様子、垣間見られる暮らしぶり。視聴者としてはそのほうがありがたい。

こうして、すっかりスカパーづいています。なぜ従来の国内の地上波テレビを見なくなったのか、それは、同じ時間内に得られる情報量と質が圧倒的に違うと実感できるからだと思います。

1日24時間は決まっているのだから、この情報化社会では時間の質をどう高めるかが、勝負になってきます。

今後、世界中の放送がチャンネル一つで選べて見られるようになるのを期待しています。そのとき、地上波テレビはどのようなかたちで生き残るのでしょうか。それとも、テレビと言えば衛星放送を指すようになっているのではないでしょうか。そんな気がします。<Rei>

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