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■マルクスのしっぽ(4) 【2003年10月26日】 ⇒ (1) (2) (3) (5 おまけ)
伏流水 / 教師・役所・マスコミ / イスラムへ
共産主義コラムは最終回です。
今回は、共産主義が世界にもたらす影響を見てみます。
戦後日本の総括のひとつ、マルクス思想、いかがでしたか?
■伏流水
これまで3回にわたり、共産主義が人間の陥りやすい「嫉妬心」を巧みに理論化した思想だということを見てきました。
政治思想としての共産主義の生命は終わっています。残り5カ国の共産主義・社会主義国が自由主義的な国家・政治/経済体制に転換するのを待つばかりです。
ですが、人間に共通する「嫉妬心」をベースにしているため、共産主義は、単に1つの政治思想として世界に影響を与えただけでは終わりませんでした。いまでも、政治思想以上の影響を世界に与え続けています。
というのも、人間の嫉妬心がなくなることはないからです。
この共産主義の影響の厄介さは、これから21世紀中を通して、私たちが経験していくことになり、チエを絞る問題なんだと思います。
それは、「嫉妬を合理化する考え方のパターン」として、社会のさまざまな場面で無意識に出てきています。
特に、いまの日本社会には、戦後日本の占領政策と日本の左翼勢力とが結びついているため、共産主義思想がかなり根深く入り込んでいると見ていいと思います。
もう無意識に、そのパターンで考えていくので、自分で意識して自覚するのが難しい。回りの人も染まっているので、嫉妬する考え方から抜け出るのが難しいわけです。
筆者も、この事実に思い当たったときに、頭を抱えました。1つ1つ、自分の中のマルクスのしっぽを見つけたら、捨てるようにしているわけです。
案外、何気ないことに出ています、ちょっとパラパラ挙げてみます。
● 国や政府、社長などは信用できない、という感じ方
● 権威というものを認めない、国歌、国旗はいやだという感じ方
● 国家、国民はいやで、市民、地球市民ならよいという感じ方
● 政治家はお金に汚いことをする、などと見る見方
● 仕事はなるべくしないで、お給料は一定額ほしいという考え方
● 権威、上司の悪は見逃さずに、断固戦うという姿勢
● 誰かが出世したら、自分はソンするという感じ方
これは、物の見方のパターンなので、もう、延々と出てきます。
■教師・役所・マスコミ
こうしてみると、なぜか日本のマスコミ報道のあり方が浮かんできませんか?
国や政府、政治家、権威者、社長、などが何か悪いことをするのではないか、と常に疑心暗鬼で報道ネタを探すマスコミは、権威者の悪を世間に知らしめるのが自分たちの仕事だといいます。
マスコミにはその役目は1つ、確かにあるのは事実ですが、
いつもいつも、こうした疑心暗鬼で国や政府、政治家、権威者、社長、を見るのは、
彼らは自覚していませんが、戦後日本の左翼マスコミの行動パターンが色濃く出ているんだと思います。元をたどれば、このマルクスの思想にまでたどりつきます。
また、日本国内では、マルクスにかぶれた学生は、大学を卒業して社会に出るときに、大学などの学校・役所・マスコミにかなり流れたといわれます。
基本的に、共産主義思想にかぶれた人は現状の社会を信頼しませんから、そんな実社会に出て、サラリーマンとしてゼロから汗水垂らして働くなどというのはいやなんでしょうね。でも生活があるのでお金はほしい。
旧ソ連でも、自由主義社会に戻ったときの課題が、これでした。
一生懸命働かないとお金が入ってこない社会システム(=自由主義世界)に変わるのは、恐ろしい、と感じた人が多かったのだそうです。
仕事をしてもしなくても一定額のお金が毎月入る社会体制で70年やってきたので、人々が働きたがらない、ということでした。自助努力をいやがるわけです。つまり、共産主義は、怠け者を作ってしまうわけです。
なので、日本でもそういう人々は、絶対つぶれず、クビにもならず、お給料が保証されている役所や教職にかなり流れたというわけです。
また、「悪」と戦いたいタイプ、「共産主義」を広めたいタイプの人はマスコミに流れたのでしょうね。
なので、当コラムの読者さんは違うのでしょうが、日本の官僚制度や、学者・教育関係者、マスコミには、マルクス信奉者が結構います。
欧米の一部識者から、「共産主義が一番うまく働いているのは日本だ」などと皮肉った見方をされるのには、こういった実情があります。
「日本にはマスコミはない。左翼マスコミならある」、とも揶揄されますが..
■ イスラムへ
この、マルクスの思想は、人間の「嫉妬心」というエネルギーを供給源にして、世界へと広がりました。それは、現在、イスラム圏の人々へ飛び火していると思われます。
ウサマ・ビンラーディンを筆頭にした、イスラム過激派の世界テロが各地で起こっていますが、資本主義世界、自由主義世界への激しい憎悪、暴力を肯定するテロ、などなどの蔭には、このマルクスの思想のパターンが見られます。
イスラム圏は、非常に平等性に力点をおく宗教と社会なので、ある意味、かつての共産主義国の発想と近いのだと思います。(イスラムについてはここでは触れません)
先日、ウサマ・ビンラーディンのビデオで、アメリカを支援する各国も同罪だとして、日本もテロ対象国に挙げられていました。
そういった意味でも、いよいよ日本も、マルクスの置き土産の思想の流れを汲むテロと対峙するときを迎えるのかもしれません。
このマルクスの思想の広がりは、嫉妬心だけに、なかなかしぶとく、今後もさまざまなパターンで世界に現れてきて、手を焼く問題だと思われます。世界のチエの集め時ですね。
来週から、新しいテーマです、お楽しみに <Rei>
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