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■マルクスのしっぽ(1) 【2003年10月5日】 ⇒ (2) (3) (4) (5 おまけ)
チャーチルの決断 / アクションvsリアクション
/ オリジナリティはあるか?
現在の謝罪外交が出てきた経過を眺めてみると、戦後史観に共産勢力の考え方がかなり影響しているのに気づかされます。そこで、今回は、マルクスに代表されるこの左翼の考え方をみてみたいと思います。おつきあいくださいませ。
■チャーチルの決断
マルクスの話に、なんで、いきなりチャーチル?
といわれそうですが、
今日の世界政治に、チャーチルの決断が影響していると思われるからなんです。
話は第二次世界大戦に遡ります。
開戦当初、ナチスドイツは破竹の勢いでヨーロッパを侵攻したので、各国は手も足も出ない状況で、イギリスもドイツ軍の侵攻を防ぐのにアップアップの状態でした。
ソ連とドイツには独ソ不可侵条約があり、ソ連がドイツに物資を支援していたわけです。
それで、チャーチルは、悪魔のスターリンと手を組んででも祖国をヒトラーから守る、と判断しました。
チャーチルはかなり、ヒトラーとスターリンを研究していて、ヒトラーの唱える「国家社会主義」を、レーニン主義の双子か、またはその醜い子どもだと、ヒトラーを社会主義者だと見ていました。
ですから、いわば、一国の運命を背負うリーダーとしての究極の二択問題ですね。
トラとライオンを戦わせて、一方を片付けさせる、生き残った方も戦いで弱るので、その弱った方を退治するのは、比較的簡単にできる。こういう兵法です。
こうして、ヒトラーは敗れ、スターリンのソ連は第二次世界大戦の戦勝国となってしまったわけです。共産国が勝っちゃったわけです。
そのため、第二次世界大戦を機に、帝国主義的な国家運営の時代は終わりを告げましたが、世界的には各国は大きな問題を引きずることになりました。
「自由主義世界の価値観」と「共産主義・社会主義世界の価値観」の決着です。
第二次世界大戦後すぐ、この対立が表面化して、ベルリンの分断や朝鮮戦争、さらにはベトナム戦争などと、この価値観の対立から戦争が起こります。
そして、この対立は、以後の世界各地の紛争の根底に、いまでもしっかりあるわけです。国家社会主義の国としてはソ連は崩壊しましたが、この価値観自体の決着はまだついていないわけなんです。
■ アクションvsリアクション
この世界にあるすべての物事は何であれ、原因・結果ひとつながりに続いています。
マルクスの提唱した主義主張も、この原因・結果に従って見れば、当時の社会状況という1つの【原因】を見て考え出された、「1つのモノの見方」という【結果】でした。
この、マルクスの「モノの見方」ですが、帝政ロシアで苦しむ底辺層の人々を哀れむという当時の社会状況をベースにしています。
その社会状況からマルクスが導き出した思想が、どの程度真理をうがったものかが、思想家としては勝負どころになると思います。
その思想がどの程度素晴らしいものか、ひどいか、は、その思想に触れた人々が以後どうなっていくかを見れば分かります。
つまり、ある思想の評価が出るには、ある程度の年月が必要だということです。
で、現在、マルクスが提唱した思想は約100年を過ぎて、本家のソ連も崩壊してしまい、結論が出ています。この考え方は人々を幸福にしないということです。真理をうがっていなかった、ということです。
むしろ、冷静に見れば、この共産政権、社会主義政権になると、必ず自国のインテリ層を中心に粛清をしていくため、人々を幸福にするより、粛清で殺した人々の恨みが大きいわけです。
資本主義を葬り去る思想として熱狂的に支持されたわけですが、100年後には淘汰されてしまい、資本主義が残っているわけで、決着はつきましたね。
しかし、マルクスが提唱したこの「モノの見方」は、レーニンやヨーロッパに影響を与え、各国の共産主義、社会主義、その他の亜種の考え方となって社会に広まり、一時は世界全体を覆い尽くすほどの猛威を振るいました。
そして、今、世界には、5つの国がまだ共産主義・社会主義国として残っています。そのうちの4国(中国、ベトナム、ラオス、北朝鮮)が、アジアにあるというのが現実です。
■ オリジナリティはあるか?
マルクスの「モノの見方」は、簡単にいえば
お金持ちや権力者は、下層の民衆から搾取している。これは社会の不平等だから、民衆(労働者)はこのお金持ちや権力者を暴力を使ってでも打ち倒して、民衆が主人公になる平等な社会を創って、富を平等に分配しよう。
ということでしょうが、ひと言でいえば、嫉妬の思想だということです。
この考え方は、マルクスだけの専売特許ではないはずで、いつの時代でも、どの地域でも、こういったモノの見方をする人はいたでしょうし、現にいるわけです。
たまたま、マルクスがそれを思想としてまとめてしまった面があると思います。なので、マルクスのオリジナルかと言われれば、そうでもあり、そうでもないともいえます。
このマルクスの思想が世界的に広がったということは、別な意味で言えば、それだけ嫉妬する人間がいっぱいいる、ということですね。
人はよく、いろんなものに嫉妬しますから、そういった意味で、残念ながら、誰もが大なり小なり「マルクスのしっぽ」をくっつけて歩いていると見ていいと思います。
で、問題は、
嫉妬すると、人生も国家も発展しないことなんです。これに気づくのに約100年かかったわけです、私たちは。
来週は、マルクスの思想の広がりを見てみます、お楽しみに <Rei>
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