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■これはホント?:
「日本国憲法は悪意からつくられた」
【2003年9月14日】 マッカーサーの思惑 / 憲法改正が難しいワケ
/ 日本人の憲法感覚
■マッカーサーの思惑
憲法に未熟な占領軍の官僚が短期間に作成して、その際に日本側の要求はまったく入れずに行って、それを日本に押し付けたのが、「日本国憲法」だといわれます。
なぜマッカーサーは憲法を押し付けたか、経緯を見るとおもしろいです。
当時、日本の復興については、知日派と懲罰派がぶつかりました。
マッカーサーは占領軍最高司令官として日本に乗りこむ前に、アメリカの日本専門家や知日派からかなりレクチャーを受けていて、日本の占領政策を成功させるカギは、天皇制を生かすことだと結論を持っていたようですね。
ところが、アメリカ政府内の知日派が一掃されて、天皇責任追及論者で懲罰論者に取って変わられます。
その影響から、占領軍=GHQ内でも懲罰的な政策を推進する左翼官僚が発言権をもちます。彼ら左翼官僚は、国際共産主義の主張と同じ天皇制廃止派です。
また、日本の占領政策を決める最高機関の極東委員会では、ソ連などから天皇制廃止の意見が強く出て、東京裁判でも、天皇の告発や逮捕を主張する声があがっているという状況でした。
こうした切迫した状況だったので、マッカーサーは天皇制維持を柱に据えた新憲法を極秘に、短期間に作ってしまい、日本政府の自主的なものとして押し付けて公表してしまうことを考えたようなのです。
もちろん、第二の柱は、どの国からも反対が上がらないように日本の軍事を無力化する絶対平和指向です。
日本の天皇制は、こうして残ることになりましたが、
これは、マッカーサーの純粋な善意から出たことではなく、占領政策の成功のためには天皇制が必要だという考えから出てきたことでした。
でもまあ、当時の懲罰派や天皇制反対で日本解体を狙う共産勢力などからは、かろうじて守られた観はあります。
■憲法改正が難しいワケ
拉致など、北朝鮮問題が明らかになって以来、新聞社の世論調査でも憲法改正してもよいとする人々が60%を超えているようです。
この憲法改正ですが、マッカーサーは当時、新憲法をなかなか改正できないような仕組みにしたんですね。というのも、
天皇制を占領統治政策の基本に据えたいマッカーサーでしたから、周りから強硬な天皇制廃止の声が出て、占領統治が成功するかどうかの切迫した状況だったので、新憲法を作っても簡単に改正されて天皇制廃止になったら困るからです。
これを当時の善意と取るべきか、悪意と取るべきかは難しいところですね。
ただ、50年後の今、北朝鮮問題であたふたしている現状では、はっきりした足かせになっていると思われます。
マッカーサー自身は昭和39年に亡くなりますが、引退後に、日本が当時の新憲法を使い続けているのを知って、まだあれを使っているのか、と言ったとは伝わっているようです。
マッカーサーは、占領時代に作った日本国憲法は、日本が独立した昭和27年以後には破棄されて、日本人が自分たちで新憲法をつくるだろうと、そう考えていたようです。
彼が、暫定的なものとして考えていたことが分かります。これは、欧米の法律感覚からみて、当然そう考えていたのだろうと思われます。
■日本人の憲法感覚
こうした経過もありますが、一方、
歴史的に見ても、日本人は憲法を変えるということ自体にとても保守的だと思います。
西暦604年に出された、聖徳太子の「十七条憲法」は日本最初の憲法ですが、これが、その後のどの時代の政権にも廃止されてはいない憲法なんだそうです。
つまり、どの政権も、あの十七条憲法を廃止するとは明言せず、文書にも残していないので、ずうーっとそのままになっているわけです。それでいて、日本人は一向に不便を感じないんですね。理論上では、聖徳太子の十七条憲法は今でも有効なんです。
その後に続く武家政権の時も、1232年に「貞永式目」が公布されますが、これも何百年と続く武家社会の背骨になっています。明治憲法が作られるまで、以後の武家政権のベースにありました。一度つくると、長いんですね。
そういうところが日本人にはあります。
憲法は、言ってみればその国の背骨にあたり、国のあり方=国体を表現してあるものなので、そうコロコロ変えるべきではない、ものですが、
聖徳太子の「17条憲法」や「貞永式目」などの憲法には、人々や社会を長く導いていく内容と高邁な精神があったために、あえて変更する必要性がなかったのだと思われます。
つまり、それだけ、日本人は法律に対して信頼を置いている、また信頼を置きたい、法律にはそうであってほしい、そういうものだ、過去に優れた憲法を持ってきた、という感覚が強い面があると思います。
なので、左翼系の護憲派の人々ではなくとも、憲法を時代に合わせて刻々と変えていくといった欧米のような法律感覚とは元々ちょっと違っているのかもしれません。
ここに来て、北朝鮮の脅威に瀕してみて、今の憲法では日本を守れないぞ、と認識する人々が増えてきています。北朝鮮問題があぶり出した格好の、憲法の不備ですが、これはむしろ不幸中の幸いで、「戦後日本」を総括して普通の国になっていくトキを迎えているのだと思われます。
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