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21世紀社会の仕組みを支える最先端技術がずらり。
技術を使いこなす叡智が問われます。
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■SARSは流行るべくして流行っている(1) 【2003年5月18日】 ⇒ (2)(3)
予想通りの中国発の疫病 / ペスト→コレラ→インフルエンザ→エイズ→SARSY→ / イギリスの解決法
SARSの影響が、経済的にも各界で出始めています。
5月17日現在で、感染者数7761名、死亡者数623名。死亡率は8.03%。この疫病は、どのようなカタチで終息するのでしょうか。今回は、気がかりなSARSについてまとめました。
■予想通りの中国発の疫病
あるメルマガで読者が投稿していたものがあります。
中国大陸の都市に赴任していたその調理関係者は、日本航空の社長宛てに手紙を書いたのだそうです。
大意はこんな感じでした。
ーーー「壮大な歴史と伝統を踏まえて21世紀に大発展をとげる中国」イメージを煽りに煽り、日本人に誤った中国像を植え付けて、飛行機や旅行客増を狙いビジネスに利用しているが、中国の不衛生な実態を知っていてやっているのであれば、それはビジネス倫理に反していないのか? もし、イメージに煽られて中国を訪れた旅行者が、何らか発病でもしたら、どう補償するのか。ーーー
こんな趣旨の手紙を社長宛てに出してしばらくしたら、JAL機内の中国の広告が消えていたのだそうです。
SARSの発生が伝えられたのは、その後しばらくしてからだそうで、その調理関係者は、自分の見方が不幸にも当ってしまったと、投書したものでした。
つい、納得させられるエピソードです。
WHO=世界保健機関の専門家も、中国南部地域を、世界的疫病発生の要注意地帯としてかなり前から着目していたと報道されています。
なぜか、ですが
通常日本で報道される中国の姿ですが、沿岸部の都市部や北京などごくごく一部に過ぎないことがあります。
テレビ画面には決して映りませんが、周辺部に広がる膨大な都市部=周辺の密集地域では、農村部から流れ込んだ出稼ぎ労働者たちが劣悪な環境に密集して暮らしています。
そこでは、
人間と家畜や家禽が区別なく同居しています。残飯などは窓から庭に捨て、それを家畜や家禽が食べる、その家畜や家禽の糞尿はその居住空間の到るところにあります。
また、下水道が普及している地域は発展している都市部のみで、他はほとんどなく、トイレは土を掘った穴に直接埋めているので、下水や汚水は川や地下水に混じり、人間の生活用水を汚しているといいます。
また、住宅事情も悪く、狭く劣悪な環境に多人数の人間が密集して暮らしています。人口は日本の10倍です。
彼らにはまだ、定期的に部屋を換気したり、清掃したり、家畜と人間の居住区画を分けたり、といった衛生観念を気にかける余裕がほとんどありません。
ですから、こうした出稼ぎ労働者の地域は、徹底して汚〜いのだそうです。
それに加えて、熱帯性の湿った気候。病原菌もすぐ繁殖する気候条件です。
何らかの動物の病原菌が人間に感染したり、変異したりしない訳がないということのようです。
すでに、SARSも、都市によりウィルスのパターンが違ってきていると報道がありましたから、その増殖と進化のスピードは恐るべしです。
■ペスト→コレラ→インフルエンザ→SARS→
振り返ってみると、過去に世界的に流行した疫病には、ペスト、コレラ、インフルエンザ(=スペイン風邪、=香港風邪など)といろいろあります。
ペストは、14世紀当時のヨーロッパ人口の1/3が亡くなるほど、猛威を振るいました。このペストは、中国南部地域で発生して西へ進み、東西交易ルートを通ってヨーロッパを襲いました。
また、コレラ。19世紀の産業革命進行中の時代に、イギリスの都市部周辺の密集した不衛生な貧民街で猛威を振るいました。
当時、農村部から働き手として出てきた農民などが、今の中国と同じように劣悪な環境に密集し、下水道などが追いつかなかったといわれます。これも、中国南部で発生してインドの風土病といわれていた病原菌が西に進んだものです。
そして、20世紀に入り、スペイン風邪では、世界中で2000万人が亡くなっています。これも、発生は中国南部地域。「スペイン風邪」と名前が付いた由来は諸説あるのだそうですが、第一次大戦時のマルセイユに船で菌が運ばれ、軍隊を中心に集団感染して広がったといいます。
また、最近では、香港風邪。いろいろなタイプが数年おきに発生しています。
数年前にも、
日本にはあまり報道されなかったようですが、香港でやはり鶏を経由した病原菌が問題となり、当時の香港で200万羽以上の鶏を焼却処分しています。
このように、中国南部地域は、疫病の専門家が常に着目している地域なのです。
■イギリスの解決法
このSARSですが、中国の政治体制とモラルが関係しているため、ここまで広がったのは人災の要素が大きいようですが、どう解決していくものでしょうか。
19世紀のイギリスのコレラ流行と解決方法は、参考になりそうです。
というのも、産業革命進行中のイギリスは社会構造が変わり、農村部から大量の農民が仕事を求めて都市部に流れ込み、周辺地域に密集して暮らしていたようで、今の中国の状況に似ています。下水道はなく、汚物は窓から道に投げ捨てていました。
イギリスは、コレラ根絶のために
・今では有名な、あのロンドンの一大下水道網を構想して着手しました。
・また、劣悪な密集住宅を取り壊し、生活環境の改善をしています。
こうしてみると、疫病の大流行は、医療の問題かというとそうでもなく、かなり政治、行政の問題なのだといえると思います。
もちろん、現状の沈静化も治療法の確立も必要なことですが、根本的には、
人々の密集、衛生観念のなさ(清掃、換気)、人畜同居、上水・下水道の不徹底などの都市問題なのだといえるかと思います。
来週は、疫病が流行るとき、を探ります、お楽しみに
<Rei>
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